アンテナの用途と特性

アンテナは簡単にいうと電波を空間に送信したり受信したりする装置のことです。電波の周波数や用途について様々な形状や大きさのアンテナがあります。
アンテナの言葉から多くの方がイメージするのは、屋根の上やベランダに設置されたテレビのアンテナでしょう。しかし、ラジコンやラジオのアンテナ、アマチュア無線で使用されるアンテナ、宇宙探査機の交信用の大きなパラボラアンテナなどアンテナは多くの種類があります。
身近な存在だけど、本当はよく知らないアンテナの特性を見てみましょう

アンテナの指向特性

指向特性と言われても今一つピンときませんが、電波の放射方向と強度の関係のことを指します。アンテナには「指向性アンテナ」と「無指向性アンテナ」があり、指向性アンテナとは通信相手の方向が決まっている場合などに使用します。一方向のみに強いアンテナなので、正面からの電波以外は受信しにくくなります。そのため他方向からのノイズも拾いません。テレビの受信用のアンテナなどに使用されています。
では、無指向性のアンテナの場合はというと、周囲に平等に電波を放射することができますが、あらゆる方向からノイズを拾ってしまうわけです。通信する相手が一定の場所に決まっていない場合に適しており、モバイル機器などに適しています。
それぞれの特性に応じてアンテナの使い道が異なるのです。

アンテナの種類

多種多様なアンテナですが、ここで身近にあるアンテナをいくつかご紹介します。

◆ホイップ/ロッドアンテナ

「ラジコン・ラジオ」などに使用される棒状のアンテナは、どの方向からも電波の送受信ができる
無指向性アンテナです。

◆ダイポール/タブレットアンテナ

アマチュア無線などで使用されている指向性アンテナです。構造が簡単なアンテナとして知られ、自作したアンテナを使用している人もいます。ケーブルの先に2本の直線状の導線が左右対称に付いた形状をしています。

◆八木/宇田アンテナ

テレビアンテナなどに使用されている指向性アンテナです。
指向性が強く、広範囲に電波発信できるレーダー性能と遠距離からの電波受信が可能です。設置する際には送信局に方向を合わせる必要があります。

◆パラボラアンテナ

丸いお椀のような形状で、衛星放送の受信に使用されているアンテナです。
とても指向性が強く電波の電力を効率良く扱うことができます。

◆ループアンテナ

AMラジオの受信などに使用されている雑音に強いアンテナです。グルグルと銅線が巻かれている形状が特徴で、磁界の変化をキャッチします

特殊なアンテナ

身近にあるアンテナをいくつかご紹介しましたが、用途が特殊なアンテナもあります。
現在、日本一大きなアンテナは長野県佐久市にある「臼田(うすだ)宇宙空間観測所」の反射鏡大パラボラアンテナです。空気が澄み年間の降雨量が少なく、湿度が低く大気が安定しているため観測に適していると設置されました。直径64m、総重量は2000トンという大きさを誇り、宇宙探査機の交信のために使われています。天体に接近して観測を行う宇宙探査機に指令を出したり、探査機から送られてくるデータの受信などを行っています。、
他には、巨大イベントなど人が多く集まる場や、震災時にもその力を発揮した携帯電話の車載型基地局につけられたアンテナなどもあります。災害時などに備えて、通信施設は基本的に地盤が強固な場所に作られていますが、広範囲に渡る災害時には通信施設が破壊してしまうこともあり、そんな時に大活躍します。車に設置されているため、移動が容易で日本全国必要な場所・時間に設置することできます。

このように身近なアンテナに加え様々な用途で使用されているアンテナは、今もそれぞれの種類によって進化し続けているのです。