テレビアンテナと電波の指向性

テレビアンテナは、地上波や衛星波の受信が可能なテレビに取り付けられています。
電波を使っての通信が当たり前になっている現代だからこそ、知識を得ておき、今後もテレビを身近に感じられる生活を送りたいですよね、
現在ではテレビ視聴のためには、見たい放送波(地上波UHF帯デジタル放送・BS/CS衛星放送)に対応したアンテナを立てるか、ケーブルテレビ・フレッツテレビ(光テレビ)などのインターネット経由で視聴するかのどちらかですが、意外と知らないことも多いテレビアンテナと電波の関係について、紹介していきたいと思います。

アンテナとは?

アンテナは、電波を利用するためにまず必要になる受信機器です。
映像・画像・音声などのデータを電波として変換し空間へ送信することや、空間に放たれた電波を集めデータに変換し、受信することができます。
使用用途に応じた電波帯のアンテナを利用し、基本的には送信用・受信用に分けられますが、送受信どちらも兼ねているものもあります。

1925年、日本で初の指向性アンテナの原理を用いて八木アンテナ(八木・宇田アンテナとも呼ばれる)が発明されました。
3本の素子(魚の骨に見立てた時、あばら状の部分)を平行に並べ、電波を効率良く送受信します。
八木アンテナは発明当初から完成度が高く、現在も基本的な形状を変えずに、テレビ・ラジオ放送電波の受信やアマチュア無線で利用されています。

2012年3月末にテレビ放送はUHF帯地上デジタル放送に完全に移行し、従来の受信用VHF帯アンテナ、VHF・UHF帯共用アンテナは2010年8月末までに全国で生産終了しました。

電波受信の構造

電波とは、電界と磁界が振動しながら空間を伝わっていく電磁波のことです。
送信される電波の電圧は、プラスとマイナスが繰り返され、これをグラフにすると一定の波の形になります。
電波には映像・画像・音声を乗せることができ、AM方式やFM方式により変換され空間へ放出されます。
電波の波の山の部分(電圧がプラスの部分)だけを受信することで、情報の復元が可能です。

アンテナの指向性

アンテナには指向性という特性があり、指向性アンテナは方向によって受信レベルが変わります。決まった方向以外の電波は受信ができないように設計してあるので、電波がやってくる方向にアンテナを向ける必要があります。
この方向調節によって雑音に当たる電波帯もカットでき、必要な範囲の電波だけを受信できる構造なので、受信性能はかなり高いです。
無指向性アンテナは、どの方向に対しても受信レベルが変わりません。
その代わりに、他の電波帯も受信してしまうのでノイズが入りやすいです。
受信レベルを上げたい時は、アンテナをなるべく伸ばして電波を集めるようにしますが、受信したい電波のみの受信レベルを上げることはできません。
放送局から近い強電界地域であれば、無指向性アンテナでも十分に必要な電波帯の受信ができます。

地デジアンテナとBS/CSアンテナの形状の違い

地上デジタル放送は地上の放送局からの電波を受信し、BS/CS放送は人工衛星からの電波を利用します。
どちらも電波の受信にはアンテナを利用しますが、形状がそれぞれ違い、地上デジタル放送では主に魚の骨状の八木アンテナ、BS/CS放送では丸い皿型のパラボラアンテナを使います。発信地と受信地の距離により周波数が違ってくるため、形状が変わるのです。
衛星アンテナは3GHz~30GHz、地デジアンテナは300MHz~3GHzといわれていて、発信地が遠ければ遠いほど、アンテナに到達する電波の周波数は弱くなるので、それぞれの受信に特化したアンテナの形状になります。

BS/CS放送のパラボラアンテナの丸い皿型の形状は、指向性が非常に高く、皿の中に届いた電波は、反射により皿の中心部1点のみに電波を集めます。こうすると弱い電波も強度を増し、快適に衛星放送を見ることができます。
何気なく設置していたテレビアンテナですが、実はこんな仕組みでできていたのです。